【2026年最新】低圧系統用蓄電池に対応するアグリゲーター一覧|8社の対応市場・受付条件・選び方を解説

低圧系統用蓄電池(連系出力50kW未満)は、1台では需給調整市場に参加できません。
アグリゲーターが同じエリアの蓄電池を約20台以上まとめて1MW以上にし、市場に入札して初めて収入が生まれます。
2026年4月に低圧の設備が市場に参加できるようになってから、低圧向けのアグリゲーションサービスを公表する事業者が増えました。

一方で、「どこが低圧を受けてくれるのか」「提携アグリゲーターとしか言われず社名が出ない」「手数料はいくらが普通なのか」と迷う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、2026年9月時点で低圧系統用蓄電池への対応を公表しているアグリゲーター8社の対応市場・受付条件・実績を一覧で比べます。
あわせて、契約の形と手数料の公開例、契約前に確認したい7項目を整理しました。

>>低圧対応アグリゲーター一覧表を先に見る

記載の内容は2026年9月時点の各社の公開情報にもとづきます。

先に答え:低圧系統用蓄電池のアグリゲーター 早見表
項目2026年9月時点
低圧対応を公表している事業者8社(Tensor Energy、デジタルグリッド、Bluefield Energy、Sassor、RE100電力、GREEN ACTION、WATT-TUNE、LehmanSoft Japan)
低圧をまとめて市場で運用した実績まだ公表されていない。最も進んでいるのはデジタルグリッド(2026年9月に初の低圧蓄電所が受電、2027年春に市場参入の予定)
受付条件「30件以上」「同じオーナーで同じ機器を複数台」とする事業者が多い。2026年9月に Bluefield Energy が「低圧1件から」、WATT-TUNE が「1台から相談受付」を公表
契約の形運用を任せて収入を分ける形が中心。土地を貸して定額を受け取る形は月4万円の公開例がある
手数料ほとんど非公開。公開例は市場利益の5%(RE100電力の保守一体サービス)、収益の5〜10%(JERA Cross・高圧向け)
参加する市場需給調整市場の一次調整力から始める事業者が多い。二次・三次・複合商品は2027年春の予定とする事業者がある
高圧向けの大手低圧対応の公表は見当たらない。FPSは「家庭用や自家消費型など低圧の蓄電池」の新規受付を停止
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目次

低圧系統用蓄電池に対応するアグリゲーター一覧表

低圧系統用蓄電池に対応するアグリゲーター一覧

2026年に入って、低圧系統用蓄電池向けのアグリゲーションサービスを公表した8社を、公開情報からまとめました。
受付条件と参加する市場は、事業者ごとに大きく違います。
社名だけでなく、条件の列を見てください。

会社名低圧対応の公表対応エリア参加する市場受付条件・特徴実績(2026年9月時点)
Tensor Energy(福岡市)2026年3月16日全国需給調整市場、卸電力市場、容量市場販売・施工会社をパートナーとして募集。エコスタイル、ライジングコーポレーションなどと提携申込み1GWh・5,000件・250MW(2026年9月7日時点)。連系待ちで、市場運用の実績はまだない
デジタルグリッド(東京都港区)2026年8月19日全国(沖縄・離島を除く)需給調整市場最低30件から受託。蓄電池・PCSのメーカーは限定しない2026年9月8日に福島県田村市で初の低圧蓄電所が受電。県内100か所をまとめて2027年春に市場参入の予定
Bluefield Energy(東京都港区)2026年4月21日公表なし需給調整市場(一次調整力から。二次・三次・複合商品は2027年春の予定)低圧1件から特別高圧まで対応(2026年9月16日)。連系申込みの支援やメーカーの紹介まで一貫。エンブルーと提携アグリゲーションの採用決定は100MW(2026年8月時点、高圧を含む)。自社の低圧蓄電所を九州で2026年秋に稼働予定
Sassor(東京都渋谷区)2026年5月27日公表なし卸電力市場、容量市場、需給調整市場(一次調整力。二次・三次は検証中)初期は同じオーナーが同じ機器で複数台を持つ案件が主な対象公表なし
RE100電力低圧専用ページあり全国卸電力市場、需給調整市場、容量市場2026年内に連系できる案件が対象。保守と一体のサービスで手数料「市場利益の5%」を公開(低圧への適用は明記なし)低圧の実績は公表なし
GREEN ACTION(グリーンエナジー&カンパニーの子会社)2026年9月7日同じ一般送配電事業者の管内で運用卸電力市場、需給調整市場、容量市場同じエリアで30台以上が条件。機器・アグリゲーション・保守を一体で提供親会社の低圧蓄電所は2026年7月末で11件稼働
WATT-TUNE(エコ革の子会社)2026年3月14日沖縄を除く9エリア(2026年9月8日から)需給調整市場など1台から相談受付(稼働中・建設中の設備が対象)。エリアごとに1,000kW以上にまとめる。土地オーナー向けに固定賃料 月4万円・15年の公開例公表なし
LehmanSoft Japan(東京都千代田区)低圧の解説記事を公開公表なし卸電力市場、需給調整市場、容量市場成功報酬型・契約1〜3年(料率は非公開)。サービスの案内は数MW級向け自社保有の蓄電所(埼玉県秩父市・2MW/8MWh、高圧)

出典:

業界誌PVeyeは2026年8月号で、低圧蓄電所21基以上を束ねて需給調整市場で取引している実例はないと報じています。
2026年9月時点で、低圧をまとめた市場運用の実績を公表した事業者はまだありません。
各社の「対応」は、この前提で読んでください。

※参照:PVeye 2026年8月号 掲載記事

低圧系統用蓄電池にアグリゲーターが必要な理由

低圧系統用蓄電池にアグリゲーターが必要な理由(1MWにまとめて市場に参加する)

アグリゲーターとは、複数の蓄電池をまとめて電力市場で動かす事業者です。
オーナーは蓄電池を持ち、市場での売買や充放電の制御はアグリゲーターが代わりに行います。

需給調整市場の最低入札量1MW

需給調整市場の最低入札量は1MW(1,000kW)です。
連系出力49.5kWの低圧系統用蓄電池は、その約20分の1しかありません。

そこで、同じエリアの低圧系統用蓄電池を約20台以上まとめて1MW以上にし、1つの電源のように動かして入札する事業者が必要になります。
これがアグリゲーターの役割です。
2026年度から、この形で低圧の設備が需給調整市場に参加できるようになりました。

※参照:需給調整市場の商品要件と取引スケジュール 第6版(2026年3月13日)/電力需給調整力取引所
※参照:第57回需給調整市場検討小委員会 資料3(2025年9月26日)/電力広域的運営推進機関

需給調整市場の仕組みは、下記記事で解説しています。

関連記事:

市場参加に必要な資格とシステム

市場で取引するには、取引会員の資格、入札と精算のシステムへの接続、蓄電池を遠隔で見守って動かす制御装置(EMS)と通信、機器ごとの計測が必要です。

これらを1台ごとにそろえるのではなく、アグリゲーターが自社のシステムに各オーナーの蓄電池をつないで動かします。
そのためアグリゲーターごとに、PCS・制御装置・通信機器の指定があります。
機器を選ぶ前にアグリゲーターを決めるのが正しい順番です。

収入を左右する運用力

同じ性能の蓄電池でも、どのアグリゲーターと契約するかで年間の手取りは変わります。
理由は3つです。

  • 参加する市場の広さ(需給調整市場だけか、卸電力市場や容量市場も組み合わせるか)
  • 入札の精度(市場価格の予測、指令への反応、まとめた蓄電池の割り振り)
  • 手数料の決め方(固定費があるか、収入を何割分けるか)

低圧系統用蓄電池を買うことは、機器を買うことではありません。
「どのアグリゲーターの、どのエリアのまとまりに入るか」を決めることに近いといえます。

低圧系統用蓄電池そのものの仕組み・費用・注意点は、下記記事で整理しています。

関連記事:

低圧向けアグリゲーション契約の3つの形

オーナーとアグリゲーターの契約は、大きく3つの形に分かれます。
形によって、収入の上下の影響を誰が受けるかが変わります。

形内容オーナーの収入上下の影響を受けるのは公開例
運用受託型(収益シェア)オーナーが設備を持ち、アグリゲーターに市場での運用を任せる。収入から手数料を引いて分配市場の収入に連動オーナーデジタルグリッド、Sassor、Bluefield Energy、RE100電力、GREEN ACTION など
固定賃料型土地(または設備)を事業者に貸し、定額を受け取る固定事業者WATT-TUNE陣営(土地オーナーに月4万円・15年)
販売事業者経由の提携型区画販売や施工の会社がアグリゲーターと提携し、購入者はまとめて契約市場の収入に連動する形が多いオーナーエコスタイル×Tensor Energy、エンブルー×Bluefield Energy、ふくしまエナジー×デジタルグリッド

運用受託型(収益シェア)

最も多い形です。
オーナーが蓄電池を持ち、アグリゲーターが入札・制御・精算を代わりに行って、収入から手数料を引いて分配します。

上振れも下振れもオーナーに返ってくるため、収益の試算の前提(約定単価・落札率・稼働率・手数料率)が開示されているかが判断材料になります。
低圧向けの料率を公開している事業者はほとんどなく、契約の前に個別に確認が必要です。

固定賃料型

土地のオーナーが土地を事業者に貸し、市場の収入に関係なく定額を受け取る形です。
2026年3月に WATT-TUNE陣営が公表した例では、土地オーナーに月4万円(年48万円)を15年間支払うモデルが示されています。

収入が下がる心配がない代わりに、上振れの取り分もありません。
契約期間、撤去するときの原状回復、事業者が撤退した場合の扱いを確認してください。

※参照:低圧系統用蓄電池が事業化/株式会社テクノロジーズ プレスリリース(2026年3月14日)

販売事業者経由の提携型

区画を販売する会社や施工会社がアグリゲーターと提携し、購入者は機器・工事・アグリゲーターとの契約をまとめて受ける形です。
2026年に入り、エコスタイルと Tensor Energy、エンブルーと Bluefield Energy、ふくしまエナジーとデジタルグリッドなど、提携の公表が続きました。

1台から始める場合の入口は、1台から受け付けるアグリゲーターに相談するか、この形で入るかの2つです。
ただし、提携先のアグリゲーターの社名が示されているかを最初に確認してください。
契約がオーナーとアグリゲーターの直接契約か、販売会社を通した契約かも確認が必要です。

アグリゲーターの手数料の目安

低圧向けアグリゲーションの手数料は、2026年9月時点でほとんどの事業者が公開していません。
参考に、公開されている数字を並べます。

公開元内容備考
RE100電力(2026年4月公表)保守とアグリゲーションを一体で提供するサービスの業務委託料が市場利益の5%。契約1年または5年、5年契約なら初期費用0円低圧に同じ条件が使われるかは明記なし
JERA Cross収益の5〜10%を分け合う形、または固定料金型特別高圧・高圧向け
LehmanSoft Japan成功報酬型で、初期費用・月額の固定費なし。契約1〜3年料率は非公開
業界の解説記事市場利益の5〜15%程度と推定。需給調整市場が中心だと25〜35%と高めという記述もあるいずれも記事の推定

出典:

手数料が安くても、参加する市場が狭ければ手取りは減ります。
手数料の比較は、同じ市場の組み合わせ・同じ前提の試算を並べたうえで行ってください。
月額の固定費や監視・報告の費用が別にある場合は、それも含めて比べます。

低圧対応アグリゲーターの選び方7項目

低圧対応アグリゲーターの選び方7項目

アグリゲーターを選ぶときに確認したい項目を7つに整理しました。
契約前のチェック表として使ってください。

項目確認すること理由
1.低圧の受付を始めているか「対応予定」「サービス開始」「受付中」のどれか。最低件数などの受付条件公表と実際の受付は別。個人の1台は受けない事業者が多い
2.エリアで1MW以上が集まる見込み自分の蓄電池があるエリアで、何台集まっているか需給調整市場はエリア単位。別のエリアの実績は根拠にならない
3.参加する市場と商品一次〜三次調整力のどれに、いつから参加するか。卸電力市場・容量市場も使うか収入源の広さが手取りを決める
4.運用実績と自社の蓄電所高圧での運用実績、自社で持つ蓄電所、低圧の受電・運用の状況実際のデータを持つ事業者かどうか
5.手数料と分配の透明性料率、固定費、精算の方法、毎月の報告契約書に書かれているか
6.契約期間・解約・変更の条件期間、途中解約の違約金、別のアグリゲーターに移れるか制度や市場の変化に対応できるか
7.機器の指定とJC-STARPCS・制御装置・通信の指定、2027年10月以降のJC-STAR★1への対応機器を先に買うと合わないことがある

1.低圧の受付を始めているか

「低圧対応」と公表していても、実際の受付条件は事業者ごとに違います。
デジタルグリッドは最低30件、GREEN ACTION は同じエリアで30台以上です。
Sassor は、初めのうちは同じオーナーが同じ機器で複数台を持つ案件を主な対象としています。

一方で、1台から受ける事業者も出てきました。
Bluefield Energy は2026年9月16日に「低圧1件から特別高圧まで」対応すると公表しています。
WATT-TUNE は2026年9月8日から、稼働中・建設中の低圧系統用蓄電池について、1台から相談を受け付けています。
1台だけを持ち込める窓口は、2026年9月になって増え始めた段階です。

※参照:Bluefield Energy プレスリリース(2026年9月16日)
※参照:WATT-TUNE(REVIX JAPAN)プレスリリース(2026年9月8日)

2.エリアで1MW以上が集まる見込み

需給調整市場は、エリア(一般送配電事業者の管内)ごとの市場です。
自分の蓄電池があるエリアで、そのアグリゲーターが何台集めているか、いつ1MWに届く見込みかを確認してください。
申込みの量が大きくても、別のエリアの数字なら自分の収入には関係しません。

3.参加する市場と商品

2026年9月時点では、需給調整市場の一次調整力から始め、二次・三次調整力や複合商品は2027年春の予定とする事業者が見られます。
卸電力市場や容量市場を組み合わせるかどうかも、事業者によって違います。
収益の試算が、どの市場のどの商品を前提にしているかを確認してください。

4.運用実績と自社の蓄電所

低圧をまとめて需給調整市場で運用した実績は、2026年9月時点でまだ公表されていません。
判断材料になるのは、高圧での運用実績、自社で蓄電所を持っているか、低圧の受電・連系がどこまで進んでいるかです。
実績の開示を求め、規模・エリア・期間とあわせて見てください。

5.手数料と分配の透明性

料率だけでなく、月額の固定費、監視・報告の費用、精算の時期も確認します。
計画と実績のずれ(インバランス)の負担が誰にあるかも重要です。
契約書に書かれていない項目は、後でもめやすい部分です。

6.契約期間・解約・変更の条件

需給調整市場は、募集量や上限価格の見直しが続いています。
アグリゲーター同士の淘汰も起こり得ます。
契約期間、途中解約の違約金、別のアグリゲーターに移れるか(制御装置と通信を切り替えられるか)を確認してください。

※参照:需給調整市場について(第108回制度検討作業部会 資料4、2025年10月29日)/資源エネルギー庁

7.機器の指定とJC-STAR

アグリゲーターごとに、PCS・制御装置・通信機器の指定があります。
また、低圧50kW未満の設備は、2027年10月以降に契約申込みを行う案件から、通信機能を持つ機器にJC-STAR★1が必要です。
機器を先に買って、あとからアグリゲーターの仕様に合わないことを避けるため、アグリゲーターを決めてから機器を選んでください。

※参照:分散型電源のサイバーセキュリティ対策について(2026年7月)/資源エネルギー庁

低圧向けの機器は、下記記事で比べています。

関連記事:

低圧対応アグリゲーター8社の特徴

一覧表の8社を、実績と公表内容の具体性が高い順に紹介します。

1.Tensor Energy

福岡市のスタートアップです。
2026年3月16日に、低圧系統用蓄電池のアグリゲーション受託サービスを公表しました。
自社の運用基盤「Tensor Cloud」で需給調整市場・卸電力市場・容量市場に対応し、販売・施工会社をパートナーとして募っています。

2026年9月7日時点の申込みは1GWh・5,000件・250MWで、公表されている中では国内最大級です。
ライジングコーポレーション(7月)、エコスタイル(9月)との提携を公表しており、エコスタイルは2027年末までに1,000基を目標にしています。
ただし多くの案件は連系待ちで、市場運用の実績はまだ公表されていません。

※参照:Tensor Energy プレスリリース(2026年9月7日)/同(2026年9月9日、エコスタイルとの提携)

2.デジタルグリッド

東証グロース上場の電力取引プラットフォームの事業者です。
高圧向けの運用受託を、2026年8月19日に低圧へ広げました。
対象は全国(沖縄・離島を除く)で、蓄電池・PCSのメーカーは限定しない一方、最低受託件数は30件です。

2026年9月8日には、福島県田村市で初の低圧蓄電所(PCS約50kW・約200kWh)が受電しました。
ふくしまエナジーが施工する県内100か所(約5MW/約20MWh)をまとめて、2027年春に需給調整市場へ参入する計画です。
8社の中で、低圧の運用開始に最も近い事業者です。

※参照:デジタルグリッド プレスリリース(2026年8月19日)/同(2026年9月8日)

3.Bluefield Energy

2026年4月21日に、低圧系統用蓄電所向けのアグリゲーションサービスを始めました。
需給調整市場の一次調整力に早く参入することを掲げ、二次・三次調整力と複合商品は2027年春を予定しています。
2026年9月16日には、低圧1件から特別高圧まで対応すると公表しました。
アグリゲーションの採用が決まった容量は、2026年8月時点で100MW(高圧を含む)です。

アグリゲーションの前の段階から支える点が特徴です。
連系申込みの書類の雛形を共有し、開発の支援や提携メーカーの紹介も行います。
自社でも九州に低圧蓄電所を開発し、2026年秋の稼働を予定しています。
開発会社のエンブルーと提携し、目標は2028年までに2,000件です。

※参照:Bluefield Energy プレスリリース(2026年4月21日)/同(2026年8月6日、エンブルーとの提携)/Bluefield Energy プレスリリース(2026年9月16日)

4.Sassor

2026年5月27日に、「低圧系統用蓄電所フリート運用アグリゲーションサービス」を始めました。
卸電力市場での売買差益、容量市場、需給調整市場(一次調整力。二次・三次は検証中)に対応します。

初めのうちは、同じオーナーが同じ機器構成で複数の低圧蓄電所を持つ事業者を主な対象にしています。
個人が1台から契約する形とは違う点に注意してください。

※参照:低圧系統用蓄電所フリート運用アグリゲーション/Sassor

5.RE100電力

低圧向けの専用ページ「低圧系統用蓄電池(CFB)」を設けているアグリゲーターです。
卸電力市場・需給調整市場・容量市場に対応し、低圧の蓄電池を1MW以上のまとまりとして参加させます。
対象は、2026年内に連系できる案件です。

保守とアグリゲーションを一体で提供するサービスでは、「業務委託料は市場利益の5%、契約1年または5年、5年契約なら初期費用0円」と料率を公開しています。
料率を公開している数少ない事業者ですが、低圧に同じ条件が使われるかは明記されていないため、個別の確認が必要です。

※参照:低圧系統用蓄電池/RE100電力/業務委託料に関するお知らせ(2026年4月6日)

6.GREEN ACTION

東証グロース上場のグリーンエナジー&カンパニーの子会社で、特定卸供給事業者です。
2026年9月7日に「GREEN CHORD」の提供開始を発表し、低圧蓄電所向けの機器・アグリゲーション・保守を一体で提供します。

同じ一般送配電事業者の管内で、30台以上をまとめて運用する条件です。
親会社は、2026年7月末時点で低圧蓄電所11件を稼働させ、100か所以上を開発中と公表しています。

※参照:GREEN CHORD 提供開始/グリーンエナジー&カンパニー プレスリリース(2026年9月7日)

7.WATT-TUNE

施工会社エコ革の子会社です。
2026年3月14日に、GoodWe Japan・REVIX JAPAN・エコ革との4社連携で低圧系統用蓄電池の事業を公表しました。
2026年9月8日には、対象を沖縄を除く9エリアに広げ、稼働中・建設中の低圧系統用蓄電池を1台から相談を受け付けると公表しています。
エリアごとに1,000kW以上にまとめ、需給調整市場などでの活用を目指します。

土地オーナー向けに、月4万円・15年の固定賃料のモデルを公開している点が特徴です。
4社連携のモデルでは、機器は GoodWe の49.9kW/100kWhです。
運用の実績は公表されていません。

※参照:低圧系統用蓄電池が事業化/株式会社テクノロジーズ プレスリリース(2026年3月14日)
※参照:WATT-TUNE(REVIX JAPAN)プレスリリース(2026年9月8日)

8.LehmanSoft Japan

系統用蓄電池のアグリゲーション・運用代行を、成功報酬型(初期費用・月額の固定費なし、契約1〜3年)で提供しています。
埼玉県秩父市に2MW/8MWhの蓄電所を自社で持っています。
低圧系統用蓄電池の詳しい解説記事も公開していますが、低圧の正式な受付は公表内容からは確認できていません。
サービスの案内は数MW級向けで、低圧の受付条件は公表されていません。

※参照:再エネアグリゲーション/LehmanSoft Japan

販売・開発事業者を通じて契約する場合

個人や中小企業が1台から始める場合、公開情報で多いのは、区画販売や施工を行う事業者を通じて提携アグリゲーターと契約する形です。
2026年に公表された主な組み合わせを整理します。

販売・開発事業者内容提携アグリゲーター
エコスタイル約6坪・1,450万円(税別)から。SUNGROW・Sigenergy・GoodWe の構成。東北・東京・中部・関西・中国・九州の管内Tensor Energy
ライジングコーポレーション企画・販売・施工。全国Tensor Energy
エンブルー用地の開発から建設・販売まで。2028年までに2,000件が目標Bluefield Energy
ふくしまエナジー福島県内の100か所を施工デジタルグリッド
エコ革・REVIX JAPAN・GoodWe Japan施工・機器の調達・機器の供給WATT-TUNE
イーゲート東京電力パワーグリッド管内で400区画(約19.8MW)を申込み済み募集中(未定)
HPリニューエナジー年間210区画・10MW。1区画1,750万円から公表なし
ティーエスピー(TSP)10坪から。工事費は約2,500万円から公表なし(選定を支援)
四国リバブル(Livable GridBase)京都府で40件限定。2,500万円(土地込み)社名は非公表。オーナーが個別に選ぶことも可

出典:

この形で契約するときは、次の3点を確認してください。

  • 提携アグリゲーターの社名が示されているか。「提携アグリゲーターが運用」「募集中」の案件は、収入の前提がまだ決まっていません
  • 契約はオーナーとアグリゲーターの直接契約か、販売会社を通した契約か。販売会社が撤退した場合にどうなるか
  • 系統連系の申請の名義は誰か(販売会社か、オーナーか)。名義によって、権利の持ち主と売却のときの扱いが変わります

高圧向けアグリゲーターの低圧対応状況

高圧・特別高圧で実績のある大手アグリゲーターは、低圧にどう対応しているのでしょうか。
2026年9月時点の公表状況を整理します。

会社名低圧系統用蓄電池への対応
Q.ENESTホールディングス2026年5月に「高圧1拠点から」のサービスを公表。低圧の記載なし
FPS公式サイトで、「家庭用や自家消費型など低圧の蓄電池」の新規受付を停止していると案内(低圧の系統用蓄電池について個別の記載はない)
JERA Cross運用代行は特別高圧・高圧向け。低圧の公表なし
エナリス低圧系統用蓄電池のサービスの公表なし。2024年度に低圧リソースの実証は実施
東芝、E-Flow、GridBeyond、Second Foundation Japan、イーレックス、丸紅新電力、東京ガス低圧系統用蓄電池向けサービスの公表は見当たらない

出典:

高圧向けアグリゲーターの一覧と選び方は、下記記事で解説しています。

関連記事:

低圧系統用蓄電池のアグリゲーターに関するよくある質問

アグリゲーターなしで低圧系統用蓄電池を運用できますか?

需給調整市場と容量市場は最低入札量が1MWのため、1台では参加できません。
卸電力市場での売買も、取引会員の資格が必要です。
現時点では、アグリゲーターを通すことが前提です。

1台だけでも契約できますか?

会社によります。
最低30件(デジタルグリッド)、同じエリアで30台以上(GREEN ACTION)、同じオーナーで同じ機器を複数台(Sassor)などの条件を設ける事業者が多くあります。
一方で、Bluefield Energy は低圧1件から、WATT-TUNE は1台から相談を受け付けると2026年9月に公表しました。
1台の場合は、こうした事業者か、販売・開発事業者を通じて提携アグリゲーターと契約する形になります。

手数料はどのくらいですか?

低圧向けの料率は、ほとんど公開されていません。
公開例は、市場利益の5%(RE100電力の保守一体サービス。低圧への適用は明記なし)と、収益の5〜10%(JERA Cross・高圧向け)です。
業界の解説記事では5〜15%程度と推定されています。
固定費があるかどうかもあわせて確認してください。

途中でアグリゲーターを変えられますか?

契約によります。
契約期間・解約の条件・違約金と、制御装置や通信機器を別のアグリゲーターの仕様に切り替えられるかを、契約の前に確認してください。

「低圧対応」と書いてあるのに受け付けていないのはなぜですか?

対応の公表と、一般のオーナーからの受付開始が別だからです。
同じエリアで1MW以上が集まる見込みが立たない、システムの対応が途中といった理由で、受付を絞る事業者があります。
受付の条件と、自分のエリアでの集まり具合を確認してください。

まとめ

低圧系統用蓄電池は、アグリゲーターが同じエリアの蓄電池を約20台以上まとめて1MW以上にしなければ、需給調整市場に参加できません。
2026年9月時点で低圧対応を公表しているのは8社です。
多くが「30件以上」「同じオーナーで同じ機器を複数台」などの条件を設けていますが、2026年9月には1台から受け付ける事業者も出てきました。
低圧をまとめて市場で運用した実績を公表した事業者は、まだありません。

契約の前には、受付を実際に始めているか、自分のエリアで1MW以上が集まる見込みがあるかを確認してください。
参加する市場、手数料、解約の条件、機器の指定もあわせて見ます。
販売事業者を通じて契約する場合は、提携アグリゲーターの社名が示されているかが最初の確認点です。

「チクデン」では、低圧系統用蓄電池の案件・施工会社・アグリゲーターの条件を横並びで比べ、検討状況に合わせた進め方を無料でご案内しています。
アグリゲーター選びで迷っている方は、お気軽にご相談ください。

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